浪漫の虎 【白石康次郎賞】

浪漫の虎 【白石康次郎賞】

スポーツブックストア&カフェ

藤井祥宏


内容・特徴

 ありそうでなかなかない、スポーツの専門書店。
しかし、紀伊國屋書店の2011年書籍年間ベストセラー(総合・文庫・コミック・電子書籍)を見ると( ※集計期間=2010年12月~2011年11月)、

4位 心を整える。 長谷部誠 幻冬舎
7位 樫木式カーヴィーダンスで即やせる! 樫木裕実 学研パブリッシング
8位 もし高校野球の女子マネージャーがドラッカーの『マネジメント』を読んだら 岩崎夏海 ダイヤモンド社
9位 樫木式カーヴィーダンスで部分やせ! 樫木裕実 学研パブリッシング

が上位にランクインしている。また、他社のランキングでは、『日本男児』(長友佑都 ポプラ社)も、2011年は上位にランクインしている。
 つまり、フィットネスやダンスも含めた、スポーツ関連書籍は、売れている。
そこで、よりスポーツの関心度が高い人が集まるスペースに、スポーツ専門書店をオープンする。ただし、ガチガチの専門書店ではない。
 カフェを併設して、販売している本や雑誌を読めるようにする。
イメージは、代官山にあるツタヤや、新宿にあるブルックリンパーラーなどのライト版。
気軽に入りやすくして、おいしいランチやデザート、珈琲などを提供して、滞在時間を長くする。そうすることで、ランニング雑誌などをながめているうちに、また、走りたくなり、シューズを買う、ウエアを買う、という購買意欲を醸し出す。
また、「骨盤枕」などの、最近増えている付録フィットネスを体験できるゾーンも用意する。
さらに、スペースを利用して、サイン会などのイベントやトークショー、そして、「ジュニアのための勝ち飯」などのスポーツ栄養学などの短期講座もできる。
 それらをカフェのメニューに反映させて、ランチにしても話題になる。
平日の昼下がり、アフターファイブ、そして、週末にぶらりと寄れるような空間を目指す。



企画背景

 上記のとおり、スポーツ書が売れているが、書店ではなかなかスペースが限られているのが現状。そこで、専門書店を、ゼビオグループの店舗内ショップとしてオープンしたり、さいたま市の大型スポーツ施設内にオープンさせることもできるでしょう。
また、現状として、子どもたちの読書離れが叫ばれている。
一番心配されているのが、小学校3~6年生の男の子たち。女の子にくらべて、本当に本を読まない。本を読む力も落ちている。
しかし、そんな男の子も、イチロー選手や松井秀喜選手などの、スポーツノンフィクションなどは、書店や図書館でも喜んで手に取り読むという。
 「ふだんほとんど本を読まないうちの子どもが、これ読みたいと持ってきたのが、『松井秀喜 あきらめない心 夢の頂点へ』。あっという間に読み、ふだんなかなか書けない夏休みの読書感想文もあっという間に書きました。さらに、学年の代表に選ばれました!」
というエピソードが実際にあるくらい、スポーツの持つ価値は、子どもたちに大きく響く可能性を持っている。
子どもたちの読書離れも防げて、より深いスポーツの面白さや醍醐味を書籍や雑誌を通じて知ってもらえる、スポーツブックストア&カフェは、これからロンドンオリンピックで盛り上がる今年にぜひオープンさせたい。
また、将来、「スポーツブックストア&カフェ」で読んだあの一冊が転機になって、私はオリンピックやプロスポーツ選手を目指すことになりました、という人が現れることをひそかに願う。