浪漫の虎 【中村考昭賞】

浪漫の虎 藤田 博行 【中村考昭賞】

「ゼビオアリーナを聖地とした音響・映像コンテストの開催について」

1.概要

 ゼビオアリーナでのアジアリーグ(アイスホッケー)等、試合での応援に採用するプログラム(音楽・映像等)を学生のコンテストにより採用する。

2.社会的意義

(1)人材の発掘
 プログラマのスポーツ事業分野への取込を進める。スポーツ業界に特化したプログラマを学生もしくは院生の早期段階で育成する。SEの職域の拡大を促す。
(2)教育への貢献
 スポーツと無縁に思われる分野(情報教育)への教育機会の提供を行う。

3.メリット

(1)出展作品の活用
 プログラミングコンテストに出展する作品を主催者に帰属させることにより、アイディアやプログラムの基礎部分を活用することができる。それにより、ゼビオアリーナでの音響・映像プログラムを安価に制作できる。
(2)アジアリーグとの連携
 ACM国際大学対抗プログラミングコンテスト等、現在でもいくつかのコンテストが開催されている。世界レベルまでつながる大会では、大学院生や学生を対象として、中国・韓国・台湾等の大学も積極的に参加しているため、アジアリーグ(アイスホッケー)とも絡めた運用も可能であると考える。
(3)企業イメージの向上
 学生を対象としたコンテストを開催することにより、教育機会の提供が社会貢献の一環として企業イメージの向上にも役立てられるものと考える。

4.プログラマの聖地

 日常、「○○甲子園」等という言葉を耳にするが、音楽・映像のプログラマにとっての甲子園(聖地)がゼビオアリーナとなるよう、長期的に考える必要がある。
 学生レベルでも非常に高度なプログラムを制作できるが、プログラムを観客に披露して反応を得る機会は乏しいのが現状である。ロボットコンテスト等はTVのニュース等でも取り上げられるが、ロボット等ではどこが優れている点なのかが一般人には理解されにくい。一方で音楽や映像は、遊園地や街中でも市民の目を惹くことができる。
 スポーツの技量への感動と勝負やスピードへの興奮と音楽・映像を掛け合わせることにより、観衆のみならずプログラマ本人にも例のない興奮を体験させることができるのではないかと考える。スポーツ×観客×音楽・映像がゼビオアリーナの施設を利用した他の施設ではできない企画になるのではないかと考え、「聖地」を創造できる手段になるのではないかと考える。

5.ビジネスとして

(1)コスト面
 作品をアジアリーグに利用するのであれば、会場の使用料等のコストは発生せず、コンテストへの協賛企業により参加者(優秀作品出展者等を招待)の旅費などもまかなえると考える。
(2)メンテナンス面
 学生の制作物の完成度は、プロの求める100%とは考えられないため、実際の運用へは困難も考えられる。しかし、複数の優秀な作品を得られることにより、制作コストを抑えることができるのではないかと考える。
(3)集客層の拡大
 現在でもゼビオアリーナのイベントには、素晴らしい施設が備わっているが、コンテスト会場としての利用自体が充実した設備の広報となることにも期待できる。
第5幕ディスカッション課題
「ゼビオアリーナを用いた効果的なビジネス展開を考える」より